この記事は、2020年8月…つまり「コロナ禍」が広がった時期に、旧ハンドセラピー協会のホームページに掲載されたものです。
今現在でも、この傾向のいくつかは未だに継続してところもあるので改めて掲載します。
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(2020年8月16日の掲載記事より)
今年のお盆休みは帰省や旅行の自粛が広がって、近郊への小旅行で我慢された方もいるでしょうけど、多くの方は自宅で過ごされたのではないでしょうか…。
今年はまさに…世界的規模でコロナに振り回されていますが、
このコロナ禍を境に、社会のあり方や暮らしのあり方が変わってしまって、まさに「新常態」な世界になり…
『今まで「当たり前」と思っていたことが、前のようには戻らないだろう』、と実感されている方も多いのではないかと思います。
人との付き合いも、今までのように気軽に出会って話をする「オフラインコミュニケーション」から、携帯やパソコンで「オンライン飲み会」をしたり、趣味の話をしたり、またいろいろな研修や会議などもZOOMで行うなど、今やネットで「オンラインコミュニケーション」というのが当たり前になってきました。
今は「自粛」ということが当然のようになっていますが、これほど「外で人と会う」ことを避ける状況が続くと、いずれはその反動も出てきて、いつかはまた元のように人と出会い、ふれあいを求めるようになるのではないでしょうか。
そんな中、
「コロナを経て夫が完全在宅になり、家事育児分担がさらに効果的になった!」
と、オンライン在宅ワークの状況で、家族が家にいることをポシティブに捉えている人もいるようですが…
一方で、
家族が一緒にいることを強いられる機会が多くなることで、ネガティブな側面があることも報道されています。
コロナでの自粛が始まってから、しばらくの間「家庭内暴力が増えた」という報道もあり、「コロナ離婚」や「旦那デスノート」という言葉も流行りましたよね?
実際、今までの暮らしと違う状況が続けば、以前「熟年離婚」なんてことが話題になったように、家庭内での人間関係が悪くなる場合も出てくるわけです。
だいぶ前…4月ごろの話ですが、NHKの「ためしてガッテン」に…
「オキシトシンは、触れなくても家族との電話でも分泌される」
「そのため頭部にスマホが入る抱き枕が人気…」
「世界的にもコロナ対策で電話が推奨されている…」
という内容の番組が放送されたことがありました。
スウェーデンハンドセラピーという立場から見ると、オキシトシンは「皮膚に触れること」で分泌されるものですし、また「世界的に、コロナ対策で電話が推奨されている」というのは、正直…わかりません。
しかし、コロナ感染の中でそのような話題が出るということ自体、人との接触が制限されることや、また家族の疎遠というものへの危機感があったからではないでしょうか。
実際、
家族同士でハンドマッサージをすると、普段は感じられない親密さや信頼が生まれるというのは、たくさんの例で示されています。
普段は「触られるのを嫌がる」子どもが、ハンドマッサージをやった後で、「あれをやってくれない?」とせがまれるとか…
普段は中々「触れられない」養父に施術した後に、今までにないほど喜ばれたとか…
それは、相手が高齢者であっても夫婦同士であっても、子どもであっても同じです。
外ではソーシャルディスタンスを取らなくてはいけなくても、家庭の中では、どうしても家族同士の接触は避けられません。
それならば、お互いにポシティブな関係になる接触、つまりはオキシトシンの交換でより良い関係作りを目指す方が良いではありませんか。
在宅ワークが定着したことをポシティブに感ずる人にも、また家族が一緒にいる時間が長いためにネガティブな面を感じる人にも…
家族にハンドセラピーをすることは、それこそオキシトシンの恩恵で、お互いの関係改善につながります。
そして、こんな時だからこそ…
スウェーデンハンドセラピーが家族間の関係改善に貢献することを、是非広く知ってもらいたいものですし…
協会としても、一般講座の他にも、「ファミリーコース」や「子どものハンドセラピー」などをレパートリーとして取り入れることを検討しています。
今はデモ体験や一般講座がまだ開けない状況ですが、家族同士では日常的にふれあいをしていますので…
出来るだけ早い時期に、「子どものハンドセラピー」などの概要をお伝えしたいと思っています。
「今は出来ないから、しない」ではなく、「今出来ることから始めよう」精神ですね!